今日の一書

今日の一書 : 2017年7月4日(火)

『 色彩論 』

著者 : ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ ゲーテ著 ; 木村直司訳

ゲーテといえば文豪のイメージがまず思い浮かぶが、肩書きを並べると、詩人・劇作家・小説家・自然科学者・政治家・法律家…とまさに多彩だ。
本書は自然科学者としてのゲーテが、20年の歳月を費やして完成させた大著であり、集大成であった。
ニュートンの「光学」が光だけを研究したもので、光が色彩を生みだすとしたことに対し、闇もまた色彩を生んでいること、光と闇の境界にこそ色彩は存在すると主張している。また色彩はそれを感受する人間によって知覚されるのであり、光そのものが色彩を生んでいるのではないと批判した。大自然と人間とのつながりを根元とした視点は、ゲーテの自然観の核をなすものであろう。
肩書きに「哲学者」を追記したくなる。
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