Soka Book Wave が私に教えてくれたこと

 

 阿久戸梢文学部日本語日本文学科4年   

 

 私は、幼いころから本を読むことが好きだった。なぜなら、数々の偉人たちの人生を学び感動したり、おとぎ話の世界に夢をふくらませたり、泣いたり笑ったりすることがとても楽しかったからである。本の世界は無限に広がっており、私に夢や希望を与えてくれるものであった。

 

 しかし、大学に入ると、勉強や行事などで、時間が取れなくなったり、スイッチを押せば面白いものが見られるテレビに逃げたりして、本と触れ合う機会が少なくなってしまった。このような生活から得られるものもたくさんあるけれども、自分の心を耕し、鍛えることはなかなかできなかった。そのような中で出会ったものが、Soka Book Waveであった。この行事をきっかけに、読書に挑戦し、価値的な人生を送ろうと思いSoka Book Waveに挑戦することにした。

 

 エントリーしてからは、私の生活に読書というものが入りこみ、充実した日々が送られるようになった。物語を読み、空想の世界に入り込んだり、世界での問題を訴える本を読み、私は何ができるかを考えたりと、今までは考えようとしてこなかったことに目を向けることができるようになった。また、物語をつむぎだす言葉、文章のなかには、私を励まし、元気付ける言葉がたくさん埋まっていた。作家がつむぎだす美しい言葉に私は感動するばかりであった。目で追って読む読書では気づかなかったことを、目の前の本と対話するように読むことで得られるものがずいぶん違うことに気づかされた。また、私は今まで自分の好きなジャンルにしか手を出してこなかったが、Soka Book Waveではさまざまな分野の本と触れ合うことができた。苦手なものにも、挑戦しようという心があれば、その魅力に気づき自分の糧にすることができるものだ。私の中の本の世界が、どんどん広がっていくことがわかるのもうれしかった。

 

 創立者は折に触れ、読書をすることの大切さや本に読まれず思索するようにと私たち学生に訴えておられる。私は、創立者の“本を読んで思索をするように”と言われていることが実感としてよくわからなかったが、今回読書への挑戦をするなかで、本を読んでそこで終わりにするのではなく、本を読んだ後自分に何ができるか、なぜ主人公はこのように行動できたのかを考えることで創立者の言葉が少しわかったように思う。

 

 Soka Book Waveは、私に本を読む楽しさだけでなく、人生に読書が大切だということを教えてくれた。これからも、本を読むということを習慣にし、価値的で有意義な人生を送りたいと思う。