2025年4月
本学文学部4年生の書評が「週刊読書人」へ掲載されました!
SBW本学文学部4年・河村剛人さんの『暗幕のゲルニカ』(原田マハ著)の書評が、2025年3月28日付の書評専門紙「週刊読書人」の『書評キャンパス・大学生がススメる本』に掲載されました。河村さんに、書評応募のきっかけや掲載された感想などをうかがいました。
——掲載おめでとうございます!「書評キャンパス」に挑戦した理由を教えてください。
「書評キャンパス」を知ったのは大学1年生の春学期です。中央図書館2階に「書評キャンパス」の関連展示が設置されていて、「自分も挑戦してみよう」と思ったのがきっかけです。
早速、原稿に取り掛かり、その年の7月には書評の初稿が完成し、「週刊読書人」の編集部の方ともやり取りをしましたが、残念ながら掲載には至りませんでした。
3年生になり、「書評キャンパス」に掲載された同級生から「もう一度、原稿を編集部さんに送ってみたら?」と後押ししてもらい、書評執筆に再挑戦することにしました。
今回掲載された書評は約2年半の結晶です!
——しかも今回は同じ号に倉橋耕平先生の書評も載っていましたね!
そうなんです。今回の「週刊読書人」には4面に自分のゼミの担当教員である倉橋耕平先生の書評も掲載されています。同じ号に載ることをお互い事前に知らなかったので驚きました。とても嬉しく思います。
——今回、書評を書いた『暗幕のゲルニカ』(原田マハ著)について教えてください。
この本との出会いは中学生の時です。中学校の図書室で「新着本」として展示されている本の中にあり、目に飛び込んできたのが『暗幕のゲルニカ』でした。いわゆる「ジャケ借り」で、表紙に魅かれて手に取りました。これまでに3回くらい読んでいて、単行本も文庫版も持っているほど、お気に入りの本です。
『暗幕のゲルニカ』はパブロ・ピカソの作品「ゲルニカ」を題材にした小説です。そのタペストリーが群馬県立近代美術館に所蔵されています。一昨年の夏、たまたま群馬に行く機会があり、本物のタペストリーを観ることができました。30分間ほど、作品の前で立ち尽くしてしまうほど、圧倒されました。「多くの人に観てほしい」と強く思ったことも今回「書評キャンパス」に再挑戦した理由の一つです。
——書評に込めた思いなどがあれば教えてください。
この本はピカソが生きた20世紀パート(史実)と、現代パートが交互に描かれ物語が進んでいきます。現代パートは2003年頃の話で、ちょうど2001年の9.11同時多発テロ以降の激動する世界情勢が描かれています。
2025年の現在も、世界では戦争・紛争など、あらゆる問題が巻き起こっています。そのような今の時代だからこそ、多くの方に群馬県立近代美術館にある「ゲルニカ」のタペストリーを観てほしいと思い、書評を書きました。
——執筆はどのように進めましたか?原稿は「週刊読書人」編集部の方に直接添削していただきましたね。
1年次に履修した科目「初年次セミナー」で書評の書き方を習ったので、まずはお手本を真似て書いてみることから始めました。最初の原稿は、ほとんど自分の意見ばかりを書いていましたが、編集部の方に見ていただいたところ、「あらすじをもっと書いた方が良い」とアドバイスをもらいました。この本は前述したとおり、時代が行ったり来たりする特殊な描かれ方をしているので、文字数の制限がある中、上手にあらすじをまとめるのには苦労しました。5回ほど編集部の方とやり取りし、加筆・修正を重ねて、無事に掲載となりました。これまで、プロの方に自分の文章を見てもらう経験は無かったので、とても勉強になりました。
——掲載後、周りの方々の反応はいかがでしたか?
友人やお世話になっている方々に報告したところ、多くの方から反響をいただき、喜んでもらいました。創価大学生として、書評掲載という結果を残せたことも嬉しかったです。
——今後の抱負を教えてください。
卒業後はエンターテインメントに携わることを目標にしています。大学生活のうちにしかできない経験をたくさん積んで、一つ一つの縁を大切に過ごしていきたいです。まずは卒業論文を頑張ります!
——最後に創価大学生や、「書評キャンパス」に投稿するか迷っている方にメッセージをお願いします!
迷っている方は、あれこれ考える前に、ぜひ気軽な気持ちで挑戦してみることをお勧めします。私のモットーは「“たられば”を言うならやればいい」です。一歩踏み出せば何かが変わると思っています!私ももう一度「書評キャンパス」に挑戦する予定です!

(写真)文学部4年・河村剛人さん
※『書評キャンパス』について
株式会社読書人では、「週刊読書人」紙面上でのコラム『書評キャンパス』の執筆者を募集中です。
『書評キャンパス』とは現役大学生・大学院生が自ら選書・書評するコラムです。
提出後は、「週刊読書人」編集部による添削が行われます。
「読書感想文の一歩先を目指したい!」
「書評のプロから本気の指導を受けたい!」
「自分の文章力を試したい!」
そういう方には、貴重な機会ですので、ぜひ挑戦してみましょう。
▶『書評キャンパス』についてはこちら(外部サイトへ遷移します)