今日の一書 : 2013年3月5日(火)
『 周恩来秘録 上 』
著者 : 高文謙
沢東の粛清を逃れるために、周恩来は何をしてきたのか?
党中央文献室に保管された周恩来の極秘ファイル米国に亡命した党伝記作家が衝撃の執筆。
毛沢東と周恩来の関係は、これまで改革家としての友情と信頼に結ばれていたとされてきましたが、実際には毛沢東は、自分に迎合する周恩来に最後まで猜疑心を抱き続け、幾度も蹴落とそうとしていました。
中国には戸籍簿のほか、「襠案(とあん)」という生まれてから死ぬまでの各人の行状を記し残す制度があります。著者の高文謙は、周恩来研究委員会の委員長を務め、公式の『周恩来伝』執筆担当者として、中国共産党最高首脳部のそれを見ることを許された、数少ない党の幹部のひとりでした。
天安門事件を機にアメリカへと亡命し、今回はじめて周恩来と毛沢東の本当の関係を描きました。かつて目に触れることの許されなかった資料をふんだんに利用して、周恩来の真実が明らかになります。