今日の一書 : 2013年10月24日(木)
『 イェルサレムのアイヒマン : 悪の陳腐さについての報告 』
著者 : ハンナ・ア-レント
映画「ハンナ・アーレント」が今月26日から公開される。
ナチ時代のドイツで無数のユダヤ人を死の収容所に送った部門の責任者アイヒマン。
彼の裁判を傍聴したアーレントの目には、その姿が悪魔どころか、思考不能の真面目な従僕として映る。
「ザ・ニューヨーカー」誌に発表されたアーレントの記事は後に書物となって出版され、悪の凡庸さを指摘したことでさまざまな批判を呼んだ。
映画のなかでは、批判に深く傷つきながらも毅然と立ち向かう彼女の姿が感動的に描かれている。