今日の一書 : 2016年1月22日(金)
『 バイロン詩集 』
著者 : バイロン〔著〕 : 阿部知二訳
時は19世紀。ロマン主義華やかなりし時代に、イギリス貴族の家に生まれたバイロン。抒情性溢れる多くの詩を生み出し、世界を熱狂させたロマン派を代表する詩人の一人だ。
生まれつき足が不自由だったが、その美貌と優雅な物腰で社交界の寵児となり、数々の浮名を流した恋愛遍歴の持ち主でもある。
しかし、ギリシア独立戦争に深く関わるなど、その享年36歳という短い生涯は波乱万丈であった。人間のもつ矛盾というものを『詩』の中に露にし、作品はいわば彼の人間的記録ともいえるだろう。
甘いもの、苦いもの、悲しいもの・・・
冬枯れの季節に、心の中に浪漫の花を咲かせてくれる抒情詩選集である。