今日の一書 : 2016年1月26日(火)
『 佐渡の三人 』
著者 : 長嶋有
芥川賞作家にして大江健三郎作家、
長嶋有の連作長編小説。
祖父母の家の隣に住んでいた親戚の「おばちゃん」が亡くなった。おばちゃんの夫である大叔父の代わりにお骨を一族のお墓に納骨するため、物書きの「私」は、祖父母の家に住むひきこもりの弟と、弟と離れて暮らしていた古道具屋の父とともに、お墓のある佐渡へ納骨の旅に出ることになった。ところが、骨壷をユニクロの袋に入れて運ぶくらい儀礼にかまわぬ一族のこと、旅は最初から迷走気味で・・・。
表題作「佐渡の三人」に始まり、「戒名」「スリーナインで大往生」「旅人」と、一族の佐渡への「納骨」の旅を描く。