『 ファインマンさん最後の授業 』

著者 ： レナード・ムロディナウ著 ; 安平文子訳

リチャード・フィリップス・ファインマン
1918年5月11日生まれ。
アメリカの理論物理学者。
1965年にノーベル物理学賞を受賞。
研究者としての才能はもちろん、彼の逸話を集めた本がベストセラーになるなど、世間からの人気も高い。
本書はそんな卓越した科学者の晩年の物語であり、カリフォルニア工科大学の研究員として赴任した若き日の筆者が人生に迷っていた時期、ファインマンに受けた教えを記したものでもある。
「僕には他のヤツらにはないある種の才能があるんだ。—心の中では、そんなの気のせいだとか、自分特有の物の見方も、ほんとは他の人だってやってる、と分かってるさ。
でも、いいじゃないか。自分には特別のチャンスがあると思い込むんだよ。」
（本書p79-80）
偉大な物理学者の記録というだけでなく、自分の道に踏み出したばかりの若者にとって、勇気をもらえる力強い言葉がたくさん溢れている。