今日の一書

今日の一書 : 2016年5月13日(金)

『 京都ぎらい 』

著者 : 井上章一

先日、朝のNHKラジオに本書の著者が出演しているのを聴いた。
話が面白かったので本の内容も当然面白いだろうと手に取ったら、やはり面白かった。
京都を語る本は山ほどあるが、どれもが千年の都の魅力を、寺社仏閣、自然、町並み、食文化などの面からほめそやすものがほとんどだ。それで当然だし、実際人々を惹きつけてやまない、日本を代表する古都である。
本書はそういう本とはいささか趣を異にする。題名を見れば明らかであるが、一ひねり効いた京都の歴史とか文化、人に光を当てた、もっと人間臭い京都論であると言える。
「人とちがうことを書きたがりすぎるのは、私の癖にもなっている」
とは著者ご本人の言である。
異色の京都論、ちなみにあとがきだけ読んでも面白い。

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