今日の一書 : 2016年5月16日(月)
『 完全な人間を目指さなくてもよい理由 : 遺伝子操作とエンハンスメントの倫理 』
著者 : マイケル・J. サンデル
完全な人間とは何だろう?
頭が良くなりたい。足が速くなりたい。より良い能力を。より良いパフォーマンスを
誰もが考えてしまうそんな望みを、現代の技術は現実化させようとしている。
自分たちの子どもが望みどおりの性質を持って生まれてくるよう、遺伝子操作をすることは悪か。クローン技術にはどんな問題があるのか。ドーピングは個人の自由か。完全な人間を目指すことは、人間の義務なのか。
間単には答えを出すことの出来ないこれらの問い。
しかし、目をそらしている間にも技術は進歩していく。
推進するにせよ規制するにせよ、道徳的な考察は不可欠だ。
本書は読者にそのヒントを与えてくれるだろう。