今日の一書 : 2016年6月21日(火)
『 火星の人 上・下巻 』
著者 : アンディ・ウィアー著 ; 小野田和子訳
近未来の物語である。
3度目の有人火星探査ミッションに加わった主人公は、最高の2ヶ月間を火星で過ごすはずだったのに、猛烈な砂嵐に巻き込まれ探査はわずか6日で終焉。離脱する際の不幸な事故により、主人公ただ一人が火星に取り残されてしまう。他のクルー達は彼が生存しているとは思わずに。次に火星探査が行われるのは4年後。しかし、主人公に残された食料、水、酸素は1年分。通信手段はゼロ。
この極限の状態をどうやって切り抜ける?!
植物学者の知識を最大限に活かし、エンジニアの技術を駆使してたった一人火星での生き残りを図る主人公の奮闘を描く。
十分な科学考証に基づいたストーリー、主人公のちょっとおちゃめなキャラクター、SF好きでなくとも大いに楽しめる。