今日の一書 : 2016年7月6日(水)
『 夜 』
著者 : エリ・ヴィーゼル
先日、訃報が伝えられたエリ・ヴィーゼル氏。
第二次大戦末期に強制収容所生活を体験し、解放後,F.モーリヤックに勧められて本書を書いた。
「証人であろうと願う生き残りにとって、問題はいまも単純なままである。すなわち彼の義務は、死者たちのためにも、同じく生者たちのためにも、そしてとりわけ未来の諸世代のためにも陳述することなのである。
— 死者たちを忘れようものなら、彼らを二度重ねて殺すこととなろう。
— 殺し屋どもとその共犯者どもとを別にすれば、なんぴとも彼らの最初の死にたいする責任はない。そうではあっても、私たちは第二の死にたいしては責任がある」
(本書20ページより)