今日の一書 : 2016年9月2日(金)
『 森崎書店の日々 』
著者 : 八木沢里志
本の街・神保町が舞台の小説。
恋人から突然「他の女性と結婚することになった」と告げられた主人公貴子は、深く傷ついて、ただ泣き暮らす毎日を送る。職場恋愛だったために会社も辞めることになった貴子は、恋人と仕事を同時に失うことに。そんなとき叔父のサトルから貴子に電話がかかる。叔父は40代、奥さんの桃子さんに家出され、ひとり神保町で「森崎書店」という古書店を経営していた。飄々としてつかみどころがなく、親類の間では変人として通っていたサトル。そんな叔父からの連絡は、「店に住んで、仕事を手伝って欲しい」というものだった。どこかに救いを求めていた貴子は、叔父の申し出を受け入れ、本の街のど真ん中に住むことになった——。
古書店街を舞台に、一人の女性の成長をユーモラスに描く。