今日の一書

今日の一書 : 2016年11月25日(金)

『 小説家の休暇 』

著者 : 三島由紀夫

三島由紀夫30歳の時に書かれた随筆・評論集である。
日記の体裁を取っているが、時事問題や日常生活の記述は僅かで、芸術論や随想、書評など、いわば作家自身の哲学論だと言っていいだろう。ここから三島文学が生まれた背景を読み取ることができるはずである。この評論を執筆中にはもう「金閣寺」の構想が練られていたことから、かの有名な長編を読み解く上でも興味深い一冊だ。
激動の昭和を疾風怒濤のごとく駆け抜けた三島由紀夫。その壮絶な最期の日は1970年の今日、11月25日である。

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