今日の一書 : 2016年12月23日(金)
『 プラネタリウム男 』
著者 : 大平 貴之
世界最先端のプラネタリウムを作り続ける独創的な技術者、大平貴之氏の波瀾万丈な一代記。
小学生の頃、プラネタリウムの魅力に取り憑かれ、紙に塗った夜光塗料を部屋に貼り付けて星空を再現したことを皮切りに、自作でプラネタリウム作りを始める。大学生だった1991年、個人製作は不可能といわれたレンズ式プラネタリウム「アストロライナー」を完成し、全国各地で上映され話題になる。
ソニーに就職後も、二足の草鞋で、プラネタリウム製作を続け、1998年には、170万個もの星を投影でき、重さ30キロの移動式プラネタリウム「メガスター」を、2003年には、投影可能な星の数を410万個に増やした「メガスター2」を完成させた。同年、ソニーを退職、フリーとなる。その後は、世界初のデジタルプラネタリウムと光学式プラネタリウムを融合させた「FUSION」や世界最多となる 10 億個以上の星を投影可能な「MEGASTAR」用超精密恒星原板「GIGAMASK」を開発するなどその活躍はとどまることを知らない。
「下町ロケット」の主人公を彷彿とさせる、熱い技術者の物語