今日の一書 : 2017年10月27日(金)
『 脳はなぜ都合よく記憶するのか 』
著者 : ジュリア・ショウ著 ; 服部由美訳
「脳は間違って記憶するものだ」
確かに日常的に記憶は混乱する。ココに置いたはずなのに鍵がない。道の右側にあると思っていたお店が反対側にあった。ちゃんと保存したつもりのファイルがどこにもない、などなど、記憶違いやあいまいな記憶に冷や汗をかくこと数限りない。あるいは間違った思い込みによる失敗談など、誰にでも経験があるだろう。
また、写真で見ただけの景色や風景があたかも自分が実際に行った場所のように錯覚していたりする。つまり、記憶は内部からも外部からも影響を受け、作り話や過信など様々な要因から汚染されるのだそうだ。
著者のねらいは、
「人の記憶には致命的な欠陥があると納得してもらうこと」。
個人と脳と記憶の仕組みについて分かりやすく解説しており、自分の記憶が非常に疑わしいと知ることにより、記憶を選別し自分の記憶の被害者になりにくくすることが出来るという。
記憶に振り回されずに幸せな人生を送るためにも、自分にぴったりな記憶を選ぶ術を身につけよう。