今日の一書

今日の一書 : 2018年10月19日(金)

『 オネーギン 』

著者 : プーシキン作 ; 池田健太郎訳

サンクトペテルブルグで遊蕩生活を送っていた青年貴族オネーギンは、無為に蝕まれ、退屈し、ふさぎの虫に取り付かれる。そんな時、叔父の領地を相続したことから田舎の村に居を移すことになり、そこで地元の令嬢タチヤーナと出会う。タチヤーナはたちまちオネーギンに恋をし、苦しい恋心から彼に手紙を書くが、オネーギンはきっぱりとその恋情をはねつけてしまう。二年後、オネーギンはタチヤーナとモスクワの社交界で再会するが…
「ぼく」という一人称で語られる韻文小説だが、この「ぼく」は作者のプーシキンと思われ、作品の中には彼のアイロニーなども多分に盛り込まれているようである。この小説が「ロシア文化の百科辞典」と呼ばれるように、ロシアの文化、伝統、歴史がぎっしり詰まっており、特にロシアの自然美に対する描写が美しい。タチヤーナの恋文も有名である。ロシア文学史上に燦然と輝く韻文小説を散文形式の訳で読む一書。

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