今日の一書 : 2019年2月1日(金)
『 風景論 : 変貌する地球と日本の記憶 』
著者 : 港千尋
驚異的なテクノロジーの進化によって、どんな遠い場所の様子も手に取るようにわかるようになった。それでもなお、人は見知らぬ土地を歩き、日常と異なる風光に触れるのはなぜか?「風景」とは、風と光を全身に包み私たちの知覚を呼び覚ます、世界の経験である。 日本や世界のさまざまな土地をめぐり、写真を長く続けてきた批評家は、経験としての風景をとおして「人間がどこから来て、どこに向かうのか」を探究する旅に出た。風景の誕生、自然、社会、国家、技術革新、「人新世」、現代写真——。新しい文明論の幕が開く。