今日の一書 : 2019年8月13日(火)
『 屋根屋 』
著者 : 村田喜代子
雨漏りのする屋根の修繕にやってきた工務店の男は永瀬といった。木訥な大男で、仕事ぶりは堅実。彼は妻の死から神経を病み、その治療として夢日記を付けている。永瀬屋根屋によれば、トレーニングによって、誰でも自在に夢を見ることができるという。
「奥さんが上手に夢を見ることが出来るごとなったら、私がそのうち素晴らしか所に案内ばしましょう」。
以来、二人は夢の中で、法隆寺やフランスの大聖堂へと出かけるのだった。