今日の一書 : 2020年2月28日(金)
『 古田織部 美の革命を起こした武家茶人 』
著者 : 諏訪勝則
織部焼が史実に登場したのが、慶長4年(1599 年)2月28日のこと。岐阜県土岐市ではこの日を「織部の日」と制定しています。
織部焼は安土桃山時代末期に古田織部の指導によって創始されたといわれている陶器を指します。
織田信長に仕えて調略の才を発揮した古田織部は、のち羽柴秀吉に従って天下取りに貢献。他方で茶の湯を千利休に学んで高弟となる。利休死後、特異な芸術センスで桃山文化に多大な影響力を及ぼし、公武にわたる広範な人脈を築いた。だが、大坂夏の陣で豊臣方への内通を疑われ、幕府から切腹を命じられる。その死の背景に、徳川政権の盤石を期す家康の思惑はなかったか—。美の世界に革命をもたらした稀有の茶人の実像に迫る。
(「BOOK」データベースより)