今日の一書 : 2022年10月5日(水)
『 アウシュヴィッツのお針子 』
著者 : ルーシー・アドリントン著
ナチス幹部家族らの服を仕立てることで、地獄を生き延びたユダヤ人女性たちがいた。
針と糸、そして強い友情の絆で抵抗した、不屈の物語。
「とうてい信じられない話でしょう?
不屈の囚われ人の一団が、ヘス夫人をはじめ、ナチス親衛隊の妻たちのために
型紙を起こし、布を裁断して縫いあわせ、装飾をつけて、
美しい衣服を作っていた。
まさに自分たちを劣等人種として蔑む人々のために。
アウシュヴィッツのサロンのお針子たちにとって、
縫うことはガス室と焼却炉から逃れる手段だったのだ」(本文より)