今日の一書 : 2023年8月14日(月)
『 ヴィクトル=ユゴー 』
著者 : 辻 昶・丸岡 高弘
ヴィクトル=ユゴーは、わが国ではこれまで小説『レ・ミゼラブル』の作者としてのみ知られてきた嫌いがある。しかし、彼はフランスの大詩人の一人であり、本国のみならず世界の各国でもそのように評価されてきた。われわれは、行くとして可ならざるはなき大才にめぐまれたユゴーが、詩壇をはじめ、小説・劇・論文などの分野において、どのように多彩な活動をくりひろげたかを、この書で明らかにしたいと心がけた。
恋愛、革命、亡命生活という変化にみちた詩人ユゴーの人生は、その作品と同じように多彩で波乱万丈なものであった。この点でもユゴーは、世紀の巨人と呼びうる人物であったのである。