今日の一書

今日の一書 : 2018年2月28日(水)

『 壬申の乱と関ヶ原の戦い   ーなぜ同じ場所で戦われたのか 』

著者 : 本郷和人

 律令時代、「固関」という朝廷の儀式があった。天皇・上皇・皇后の崩御、天皇の譲位、摂関の薨去、謀反などの政変などの非常事態に際して、「三関」と呼ばれた伊勢国の鈴鹿関、美濃国の不破関、越前国の愛発関を封鎖した。非常時に都の防衛の為に関所を固めたのだ。都へ至る三つの関所のうち、不破関の東に「関ケ原」がある。書いて字の如く、関の近くにある原野である。
 本書では壬申の乱、青野ヶ原の戦い、関ケ原の戦いについて綴られていくが、この大合戦の要となった場所が不破関のすぐ近く、東側の原野だった。この三つの戦いがなぜ同じ土地で行なわれたのか。また、その戦いが歴史を大きく動かしたのはなぜか。この謎解きに挑んだ一冊。

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