この本はトインビーについて述べられた著書である。構成としては、序説、歴史と宗教、文化と宗教、進歩と宗教、神と愛、神と愛、人類の未来となっている。これをみても分かるように、この本はトインビーという人物の全体に触れながら、彼の宗教史観を中心に据えて話を展開している。また、各テーマごとのキーワードをうまく使っており、彼の史観について整理が容易で理解しやすい。全体的には、そこまで難解ではなく読みやすい。トインビーを少し知ってはいたが、もっと深めたかった私にとっては難しすぎず、かつ詳細に彼の史観について理解を深めることができ良かったと思う。
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