収容所番号119104番。それ以外の来歴、名前、一切のものが収容所では失われる。そこに私は収容所の惨さを感じた。心理学的に、収容所に入った人が一番最初に体験するのが「収容ショック」つまり恩赦妄想であり、これは死刑宣告されたものが処刑直前で自分が恩赦されるのではないかと空想するのに似ている。第2の体験は感動の消滅、ついさっきまで話していた友人の死体を前にしても平然でいれてしまう。第3の体験は収容所を解放された時であり、収容者の妻や待っている人がいないなどの理由で真に喜べない。このように収容者の悲惨や人間たらしめる精神の消滅などをこの本を通して知り、二度とこの惨劇を繰り返してはいけないと感じた。
------