鏡のパラドックスから始まり、様々なパラドックスが紹介されている。後半からは、無限に関するパラドックスから、無限という概念について書かれている。その後は、無限という概念から、宇宙の実態についての記述が繰り広げられる。最後に、矛盾という概念がそもそも存在しないというウィトゲンシュタインの主張で締めくくられている。全体を通して、話の内容が多岐にわたっていて、思考が飛びそうになるが、最終的には包括的にまとめられていた。多様な内容を含むが一貫性のある本だと感じた。内容は難しく、無限の概念などに関しては、理解できないところもあったが、語彙がやさしかったり、巧みな例が用いられていたので、楽しく読むことができた。
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