人間とはなにものなのか。人は辛苦の究極状態に陥ると、感情を失う。人間であることすらも主体的に考えることができなくなる。そんな中で筆者は何を感じてどう生きたのか。本書は、心理学者で、強制収容所を体験した実際の話が淡々と描かれている。強制収容所で蔑まれ、飢餓状態になり、病気を患って、瀕死状態になりながら、人間が生きる意味を考え続けた筆者の体験は衝撃的だった。筆者が実際の壮絶な体験を著したことは、大きな勇気と苦労があっただろうと思う。物や金ではなく、人が究極拠り所とする場所は、人のぬくもりなのだと思った。非常に生々しい事実が描かれているが、人の生死を考えさせられる一冊であり、世界中で読み継がれている顕著なものであるため、是非多くの人に手に取ってほしい。
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