数学に関する面白いエピソードはないかと本所を手に取ったが、デカルトについて触れている章があり、その点に興味を惹かれた。デカルトは数学的な考え方によって「コギト・エルゴ・スム」という考え方を残した哲学者であるが、数学の業績も残しており、当時の知識人は幅広い分野での活躍を目指していたことが分かった。 また、パスカルについても言及されており、『パンセ』で示された「幾何学的精神」と「繊細な精神」を使って宗教的問題と科学的問題を切り離したということを改めて学びなおすことができた。 哲学的な話も多々あったので、数学が苦手な私でも億劫になることなく読むことができた。文系の学生で、数学に興味がある方にはお勧めの一冊である。
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