32歳にして幼児並みの知能しか持たないチャーリー・ゴードンが天才となり、衰退していくまでを描いた物語。 読了後心がズーンと重くなり、気付けば涙が溢れ止まりませんでした。優秀であることは幸せであることとは比例しない。誠実な思いで得た知識や知能は、彼を幸せにはしてくれなかったと感じています。ただ、得た知識で束の間の経験をし本当に大切なもの、失って初めて気付くものがどれほど愛おしいものか、彼の経験を通して感じました。人の幸せとは他の人よりも賢くなるということではなく、人との繋がりにあるように思います。自分が大切にしたいと感じる人、また自分を大切だと思い心を寄せてくれる人が傍にいてその繋がりがあること。少なくとも、私の幸せはこれだと考えさせられました。
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