同じレコード会社に勤めるナオトとナナ。社内結婚禁止の規定を契機に退職することにしたのは、小説家になると言うナオトの方だった。しかし、思うようにいかないナオトは閉じこもり、卑屈になっていく。そんな中、ナナは自分への愛をストレートに表現する男と出会い、心が揺れていく。「愛はプライドよりも強い」ことに気づき「愛のためにプライドを捨てる」ことはできるのか。この世に存在する人たちの、ある1つの恋愛長編の作品である。この作品を読んだとき、愛は「相手の思いを大切にすること」が大切であり、無駄なプライドは必要ないと思わされた。また、愛をもったなら素直に伝えていくべきであることを感じた。読み進める中でナオトとナナのすれ違いに心苦しい思いをするが、最後に良い意味で裏切られる。どうしたら愛をもってうまく生きていけるのかを考えさせられる面白い作品である。
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