本書は、著者がロシアの大学で過ごした日々を、ロシア文学の詩や一節を織り交ぜながら、瑞々しくも感傷豊かに描き出す。かけがえのない大学生活の記憶と、内戦や宗教がもたらす深刻な亀裂が共に記されることで、そこに美しくも切ないノスタルジーが漂う。そして、ロシアの「今」へと連なる暗雲の歩みを、日本という異国に生きる私たちに伝えかける。ロシア文学に馴染みがなくとも、その奥深い魅力に引き込まれ、見たことない世界へと連れ出される一冊だ。
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