2023年9月
SRPが聞く!「教員のおすすめ本」第3回:法科大学院図書室 館長 田村伸子先生
SBW
2023年度の新たな取り組みとして、図書館運営委員会の教員のおすすめ本を紹介していきます。
第3回は法科大学院図書室・館長の田村伸子先生です。
先日、Soka Reading Project(SRP)*の学生と図書館職員とで田村先生にインタビューをおこないました。
<プロフィール>
法科大学院 田村伸子 先生(教授)
法科大学院図書室 館長
専門分野: 民事法学
担当科目: 民法Ⅰ・Ⅴ・Ⅵ、民法演習Ⅲ・Ⅳ、要件事実・事実認定
研究テーマ: 要件事実論、契約法
<田村先生のおすすめ本>
1. 『高村光太郎詩集』 / 高村光太郎 著
2. 『孤宿の人』 / 宮部みゆき 著
3. 『生物と無生物のあいだ』 / 福岡伸一 著
4. 『殺人犯はそこにいる : 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』 / 清水潔 著
5. 『女ぎらい : ニッポンのミソジニー』 / 上野千鶴子 著
<田村先生のインタビューより>
Q. 読書を習慣化するには?
元々、文章を読むのは好きなほうでしたが、社会人になってからは、常に鞄の中に文庫本を入れておいて、電車の中で読むようにしていました。
若い時は自分が好きな小説家の作品は徹底して全部買い込んで読むというタイプでした。皆さんも好きな作家を見つけてみると良いかもしれません。
最近は2~3冊並行して読んでいます。自分が飽きないようにあえてそうしています。いつも仕事の法律分野のことを考えているので、なるべく違う分野の本を読んでいます。それが気分転換やストレス発散になっているのかもしれません。面白くない所は飛ばしたりして気負わずに読んでいます。
Q. 読書が実生活に役に立ったことは?
小説は、人間の心情を繊細に描写してあるので、弁護士として依頼者の言いたいことを汲む、大学で学生さんや多くの人と接する中で、その人の感情をくみ取るという点で役に立っているのではないかと思います。
ノウハウ本・知識本に関しては、自分の知識欲を満足させてくれますし、雑談する時にも役に立っていると思います。
ニュース等を見ていても、物事の解像度が上がっているという気がします。
<学生の皆さんへメッセージ>
まず、「図書館に来ているだけで偉い!」とお伝えしたいです。
本をあまり読まないという人であっても、読書をしていくと次第に楽しさを感じられるようになるので、最初は簡単なエッセイなど、自分が読みやすそうだなと思えるものから読んでいけば良いと思います。つい最近、『「罪と罰」を読まない』(著・三浦しをん ほか)を読みました。この本はドストエフスキー『罪と罰』を読まずに、どのような話かを皆で推理するという1冊なのですが、とても面白かったです。
まずは読みやすそうな本から読書を始めてみるのはいかがでしょうか?
中央図書館2階Soka Book Wave推薦図書コーナーでは、
インタビューを担当したSRPが作成したPOPとともに紹介本を展示しております。
ぜひご覧ください!(展示期間は10月上旬までを予定しています。)
*Soka Reading Projectは、全学読書運動Soka Book Waveを推進していく有志団体です。